『サッカー批評』35号
表紙:三都主アレサンドロ(レッドブル ザルツブルグ)
特集:オシム改革の未来 サッカーの「日本化」を止めるな
日本代表監督イビチャ・オシムが、就任する際に語ったのが「日本サッカーの日本化」。このスローガンをテーマに取材された日本サッカー協会(JFA)の人たちは、なかなか豪華でした。会長・川淵三郎、同技術委員長・小野剛、U-22代表監督・反町康治、U-20代表監督・吉田康、U-17代表監督・城福浩、同コーチ(野洲高校監督)・山本佳司と、そうそうたるメンバーです。
ジーコ前代表監督が選手の育成にほとんど関心を示さなかったのを省みて、JFAは、日本人の資質にあったサッカーを追及し、若年齢からの選手育成に活かそうとしています。オシムのめざすサッカーは、若年齢の指導者にも浸透しているようで、将来の日本サッカーのレベルアップには期待がもてるように感じました。
特集以外では、連載「Hard After Hard」(文:大泉実成)が磯貝洋光(プロゴルファー)を採りあげた1回目でした。彼を相手にインタビューする筆者のとまどいから、彼が天才と呼ばれたわけが十分伝わってきました。
それから今号からの連載、サッカー文芸 西村卓朗(大宮アルディージャ)を巡る物語(文:川本梅花)。今回は大学サッカー部の同級生の話でしたが、サッカー界の生存競争をやわらかな雰囲気で表現していておもしろく、今後も楽しみです。
今号の名言
◦「日本代表の魅力が低くなった。と同時に、今の代表は顔ぶれが斬新ではあるけれど、すごく魅力のあるチームではなくて、まだ地道にチームを作っていこういう段階だからね。そこのところで、ファンの関心度が自ずと低くなるのは、やむを得ないことだと思うね」
日本代表の視聴率や観客数が減少していることについて 川淵三郎 文:宇都宮徹壱
◦「特性と言えるのは、ひとつはクイックネス。振り向いてからよーいドンだったら勝てる。フィジカル的な資質として股関節の柔らかさがある。そして、日本人のほうが勝っているのがミドルパワー。30メートル走って、もう一度30メートル、さらに30メートル走りましょうとなったら、海外の選手は2本目あたりでもう走れませんって言ってしまうけど、日本人は走ることができる」
日本人の特性について 反町康治 文:山内雄司
◦「いろんな意味で、自分が中途半端してるのがいちばん悪いなと。お金貰いながらだらだらやって、それは「サッカーを愛する」っていう、自分が目指したものに反してるんだよ。それでお金貰えないと思ったからやめただけでね。生活のためだったら多分やってたと思う。(中略)でもそれができない自分がいるわけですよ」
磯貝洋光 文:大泉実成
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