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2007年11月

2007年11月28日 (水)

ムンク展

Img257  東京へ行くとき、まずチェックするのが美術展情報です。今回まずはずせないと思ったのが国立新美術館で、次点が国立西洋美術館でした。帰ってきて気づいたのが出光美術館の「伴大納言絵巻展」だったのですが、もはやあとの祭りでした。
 美術展を1日で2か所廻ると疲れるので、できれば避けたいのですが、Img258翌日が月曜日ではそうせざるをえません。ということでお昼時はまだ混雑が予想される新美術館は避け、まず上野へ向かいました。
 思えば上野では、国立博物館は2年に1度は訪れているのに、西洋美術館は初めてでした。ル・コルビュジエによって造られた建物は、いまや世界遺産の候補です。

 さて、エドヴァルド・ムンクといえば「叫び」ですが、ほかにどんな作品があるのか、というのが見に行こうと思った動機でした。今回「叫び」は来ていませんでしたが、背景におなじフィヨルドを描いた絵がありました。「不安」と「絶望」です。その題のとおり、赤い空と青黒い海を背景とした、明るいとはいい難い絵です。
 ほかに「吸血鬼」という題の絵もあります。実際には男性の首筋に口づけする女性を描いたものです。題はムンク本人がつけたのではないのですが、絵が暗い雰囲気ため、題名のとおりに見えてきます。
 ただムンクの絵は、暗いものばかりではありませんでした。たとえばムンクの愛人をモデルに描いたといわれる「声⁄夏の夜」は、夜にしては明るい背景のもと、にこやかな白い服の女性が印象的です。
 そしてムンクの描いた絵は、キャンバスの上に留まらず、チョコレート工場の食堂、オスロ大学講堂、オスロ市庁舎などの壁画としても残されていました。そういった絵画の下絵も展示されていました。

Western_art ところで西洋美術館といえば、松方コレクションを始めとする洋画を所有することでも知られています。ムンクの絵を堪能した後は、その常設展を見ることにしました。あまたある中で気に入ったのが、オーギュスト・ルノワールのアルジェリア風のパリの女たち「帽子の女」でした。前者は彼の若かりしころの作品で、薄着の少女たちもふくよかな体形はしていません。反対に後者は、前者の30年近く後の作品で、白い服の女性が彼らしい筆遣いで描かれていました。
 ほかにもロダン、ルーベンス、ヴァン・ダイク、モネ、ゴーガンなどの作品があります。常設展としてこれだけの作品を展示できるとは、松方コレクション恐るべし、です。

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2007年11月21日 (水)

スターフライヤー

Starflyer  スターフライヤーという航空会社があります。

 昨年春北九州空港の移設開港とともに、羽田ー北九州路線に就航したこの航空会社が注目された理由は、そのデザインでした。コーポレートカラーに黒を採用し、機体も、カウンターも、シートも、キャビンアテンダントの制服も、すべて黒でまとめました。そのため発足時は航空雑誌だけでなく、デザインやインテリアの雑誌にも特集されました。
 そのスターフライヤーが9月から羽田ー関西に参入し、記念運賃として10月いっぱいは、羽田の旅客施設使用料込みで、片道8,000円という価格で乗ることができたのです。ちょうど休みが取れたので、東京を往復してみることにしました。

 機内で座席に腰を下ろし、座り心地を確かめます。足元はシートとシートの間隔が広く、背が高めの小生でもストレスを感じることがありません。ヘッドレストは高さを調節でき、左右を立てることで頭を支えることができます。総革張りのシートもほどよい堅さで、よい座りごこちです。
 飛行が安定すると、フライトアテンダントが飲み物を提供しはじめました。往路は日田天領水、復路は無添加のミネストローネをいただきましたが、ほかにタリーズのコーヒーやビール(復路の夜間便)も配られていました。

 ほかに愉快だったのが、まず離陸時の「非常用設備のご案内」の放送でした。アナウンスの声に聞き覚えがあったのです。帰って調べてみると、やはり声優の子安武人でした。「地球へ…」のキース・アニアンや、スナフキンの冷静な声を連想させましたが、聞く人が「ケロロ軍曹」のクルル曹長を思い出したばっかりに、飛行機に不安を感じたりしないか、ちょっと心配になりました。
 またこの機には機内誌がない替わりに、北九州市の広報誌「雲のうえ」を常備しています。それをいただいたところ、なんと宮田珠己の旅行記が書かれてあるではありませんか。大切に持ち帰ったのはいうまでもありません。

 さて羽田へ着陸した機体は、一番不便な1番のスポットに到着しましたが、定刻に着陸したにもかかわらず、他の機がこのスポットを占領していたため、機外に出るのに30分はつぶれてしまいました。おそらく過密ダイヤを組んでいるでしょうから、今後の機材のやりくりも大変なのでは。

 なお、帰りの便は21時45分発でしたが、食事をとらずに羽田に行ったところ、21時にはほとんどの店が閉まっていました。私はみやげも買えず、飢餓状態で家まで帰るはめになりました。ご利用は計画的に。

 ところでこの記事にあわせて、模様替えを試みました。しばらくはこれでいきたいと思います。

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2007年11月19日 (月)

『BICYCLE NAVI』 NOVEMBER'07 (No.27)

表紙:ユースケ・サンタマリア/チネリ スーパーコルサ
特集:ファッションで、自転車はもっと楽しくなる!

 本誌初(自転車業界誌初?)のファッション特集です。見ていて楽しくはあるのですが、参考になるかというと、どうかな?というのが正直な感想でした。商業的には成功したのでしょうか?個人的には、もっとニットジャージを載せてほしかったと思います。

 意外におもしろかったのが、Brief Impressionsのコーナ、今号はキッズバイクの特集でした。名のあるメーカーがそれぞれ子供用を販売していて、特にシュウィンやフェルトのものは、子供でなくても欲しくなります。

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2007年11月13日 (火)

『Sports Graphic Number』691号

表紙:谷繁元信(中日ドラゴンズ)
特集:日本シリーズ完全詳報 竜の戴冠。

 日本選手権は、中日の4勝1敗に終わりました。そのポイントを、プロOBやスポーツライターが指摘しています。
 伊東勤(前西武ライオンズ監督)や江夏豊(元阪神タイガースほか)は、谷繁元信(中日ドラゴンズ捕手)の健闘を挙げ、阿部珠樹は落合博満(中日ドラゴンズ監督)の、過去と異なる早い仕掛けについて書き、永谷脩は中日投手陣の結束とともに、トレイ・ヒルマン(前北海道ニッポンハムファイターズ監督)が選手権終了前にロイヤルズ入団を決めたことへのわだかまりを記していました。

 今号は特集よりも、それ以外の記事のほうがおもしろく感じました。引退する田中幸雄(北海道ニッポンハムファイターズ)への思いを綴った「東京ドームと田中幸雄と。」(文:えのきどいちろう)、橋本清の藤川球児へのインタビュー、佐藤琢磨について書いた「レースって、これだよ!」(文:今宮雅子)などです。

今号の名言
◦「変化球主体だから、握力がなくなると……。でも、いこうと思えばいけたかな……」
 日本選手権第4戦で8回まで無安打で押さえながら交替したことを振りかえって 山井大介(中日ドラゴンズ)文:永谷脩
◦「引退を決めたピッチャーのストレートを打てなくては本当のホームラン王じゃない。最後に村田というすごい打者に打たれたと、子供たちに自慢できるようなバッターになってほしいね」
 本拠地での引退試合でホームランを打たれた村田修一(横浜ベイスターズ)について 佐々岡真司(前広島東洋カープ)文:永谷脩

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2007年11月11日 (日)

特別展覧会 狩野永徳

Kano_eitoku  狩野永徳の特別展を見に、京都国立博物館に行ってきました。奈良では正倉院展が開かれているので、少しは客足も少ないかと思っていたのですが、平日の15時に着いたときには70分待ちの表示が出ていました。5年前の雪舟展でも、こんなに混雑はしていなかったと思います。結局待つこと50分で中へ入れました。天気の日でよかったと心から思いました。

 入ってまず展示されていたのが、永徳の「花鳥図襖」「琴棋書画図襖」続いて永徳の父、松栄の「竹虎図壁貼付」、いずれも国宝です。今年の1月に大徳寺聚光院でお目にかかって以来、10か月ぶりの再会です。で、正直言ってがっかりしました。もちろん永徳の絵にではなく、展示方法にです。
 この襖絵は聚光院の本堂にあたる方丈の襖に描かれていました。襖はいわば間仕切りなので、多くの襖の両面に絵が描かれています。そこで4年前の東京国立博物館では「国宝 大徳寺聚光院の襖絵」展のときに、聚光院の方丈の間取りを再現することで、46面の襖絵をすべて展示していました。(聚光院での花鳥図のようすはこちらで)
 ところが京博ではショーケースの中に納めてしまい、仏間の地袋に描かれた松栄の「蓮鷺藻魚・花鳥図」も省いたため、22面しか公開されませんでした。公開スペースの問題があるのかもしれませんが、せっかく国宝の襖絵の寄託を聚光院から受けているのですから、こうした機会で全面公開しなければ、いつ公開するのでしょう。
 とはいっても永徳の勢いのある筆遣いにケチがつくわけではなく、枝を生い茂らした梅の、曲がった幹に止まった山鵲には、いつもどおり安らぎを覚えました。

 比較という意味で面白かったのが「四季山水図屏風」でした。右隻は狩野元信、左隻は永徳の作と伝えられているものですが、左隻は木や岩の描きかたなどを見ると、やはり永徳が書いたのではないかと思わせられました。また元信のほうがきっちり細部まで描かれているためか、永徳の図と比べて墨の黒さが目立っているのが興味を引きました。

 この展覧会で一番の難所は、「洛中洛外図屏風」でした。手前に展示された松栄の「釈迦堂春景図屏風」のところから、ケースに人が張りついていて、なかなか動きません。周りの客からは、列が動かない、と不満の声も聞えてきましたが、小生はじっくり見たかったので、流れにまかせることにしました。
 よく見ると、人物ひとりひとりの表情から細かく描かれ、部分部分によって季節が描きわけられています。おもな場所には字で地名が記されているのですが、ついついそれが気になって、絵を見ることが疎かになってしまいそうでした。
 米沢市上杉美術館では、この屏風が常設展示されているようですので、機会があればもう一度見てみたいと思います。

 最後の展示室には、国宝「檜図屏風」、宮内庁三の丸尚蔵館所蔵「唐獅子図屏風」がありました。なるほど「檜図」は幹の描きかたや枝ぶりが聚光院「花鳥図」の梅の絵とよく似ています。また「唐獅子図」はその力強さを見るにつけ、俵屋宗達、尾形光琳、坂井抱一が描いた「風神雷神図」を永徳が描いたら、どんな絵柄になっていただろうと考えてしまいました。

 ということで、館内での所要時間は1時間50分。閉館時間の10分前に無事見終わりました。次に花鳥図にお目にかかれるのはいつになるでしょうか?ぜひ常設展でも見せていただきたいものです。

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2007年11月 6日 (火)

フィラデルフィア美術館展

 先々月のことですが、京都でのフィラデルフィア美術館展に行ってきました。前回京都市美術館に来たときに、早々と特別前売券を買っていたのですが、結局見に行けたのは最終週でした。

Img255_2  東京の展示では、ルノアールの「大きな浴女」がクローズアップされているようですが、今回のルノアールの作品では、パンフレットに掲載された「ルグラン嬢の肖像」のほうが好ましく思えました。
 他に少女の絵では、ダニエル・ガーバーの「室内、朝の光」が印象に残りました。太陽光がカーテンを通して降り注ぐ窓辺で、手紙を読む少女の陰影が見事でした。

Img256_2  風景画で印象に残ったのが、まずカミーユ・ピサロの「夏景色・エラニー」。田舎の径を歩く牛たちと牛追いが、のどかさを感じさせてくれます。
 またクロード・モネの「アンティーブの朝」は、地中海を挟んで手前に大きな木、遠くに朝日に照される街並みを描きわけていて、朝のやわらかい光線の様子が伝わってきます。
 さらにポール・セザンヌの「ジヴェルニーの冬景色」。まるで水彩画のように、筆の面を使った描きかたに面白みがありました。

 このほかにもピカソを始めとしたキュビズムの展示で、おなじキュビズムでも色々な描きかたがあることが(いまごろ?)わかりました。

 大阪市の地下街「なんばウォーク」に、シカゴ美術館所蔵のコレクション(のレプリカ)が飾られているのですが、印象派をはじめとした作品群はなかなかの存在感があります。今回フィラデルフィア美術館のコレクションを見るにつけ、アメリカの財力を思い知らされた気がします。

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