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2007年6月

2007年6月26日 (火)

『Sports Graphic Number』681号

表紙:アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ
特集:総合格闘技“PRIDE後”の世界。

 たびたび書いていますが、小生は総合格闘技(MMAと言わなければいけないらしい)に興味がありません。ゆえに特集記事について触れるのは避けたいと思います。

 まずはサッカー日本代表。キリンカップを採りあげた「オシム采配への疑問。」(文:山内雄司)です。イビチャ・オシム監督は「カミカゼシステム」の名の元に、コンディションのよくなかった稲本潤一(アイントラハト・フランクフルト)
、中田浩二(FCバーゼル)をあえてコロンビア戦の前半に起用しました。それがうまくいかないと見ると、後半は羽生直剛(ジェフユナイテッド千葉)、今野泰幸(FC東京)を投入することで選手の動きを活性化させました。
 ここで筆者は、1,稲本、中田をスケープゴートにすることで「走るサッカー」の正当性をアピールした。2,コロンビアのコンディションのよかった前半の、シミュレーションに適した貴重な時間をむだに使った。という2つの点について批判しています。これまで「オシムには批判も必要だ」との論調こそありましたが、ここまで具体的に採りあげた文章は初めて読んだので、おもしろく読めました。

 それからグルノーブル・フット38から大分トリニータに復帰した梅崎司の記事(文:佐藤俊)で、彼が試合に出られなくなった理由が記されています。GMに日本人が就任し、監督やスタッフが入れ替わったのを契機にスターティングメンバーを外されたそうです。その日本人がだれかは、この雑誌の679号を読んでるかたはおわかりのとおりですが、その人物、祖母井秀隆の、監督の選びかたについての記事が、巻末「SCORE CARD」にあったのには笑えました(文:木崎伸也)。

今号の名文
◦プロ転向はおそらく高校3年の秋になる。それまではツアー参加を最低限に抑えるべきではないか。この素材を生かすも殺すもゴルフ界の良識に懸かっている。
 石川遼(杉並学院高校)について 文:雨宮圭吾

今号の名言
◦「ホントは、できるチームやと思うんです。なのに、全体的になんて言うか……、心が弱いんかなぁ。どこかで気が抜ける部分が出てくる。(中略)できないときは、まったくできない。上と下の差が激しすぎて、普通がないんです」
 U-20日本代表について 柏木陽介(サンフレッチェ広島)

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2007年6月19日 (火)

セレッソ大阪vs.モンテディオ山形(J2第22節)

 6月17日日曜日、この日にはセレッソのホームゲームがあります。しかも久方ぶりに長居スタジアムで。そこで山形とのゲームを観に行ってきました。

 世界陸上の準備で閉鎖されていた競技場ですが、見た目の変化といえば、メイン側の観客席の一部が取り払われ、記者席が増設されていたくらいです。わざわざセレッソを締めだしたのは、客席や周囲から見えない場所に手を入れていたのでしょうか?
 長く人が入っていなかったため、屋根のある場所の下の席は、ハトの落とし物で汚れていました。しかし第2競技場と比べると、ゲームの観やすさがやはり月とスッポンです。雨が降らないよう祈りながら、ゴール裏の山形サポーターゾーン近くのホーム席に座ることにしました。
Cerezo_fragjpg  セレッソの選手紹介の後、バックスタンドにはセレッソの、アウェイのゴール裏には山形の、大きな旗がはためきました。Montedio_frag山形サポーターはおよそ50人、 関東のチームの影響でしょうか、太鼓を効果的に使ったチャントを次々歌います。以前にも書いた気がしますが、なぜ関西のクラブのサポーターはああいう洗練された応援ができないのでしょうか?野球の応援の影響か、休んでいる時間が長すぎます。

 前半は山形の波状攻撃が続きました。セレッソ陣内でボールを廻す時間が長く、ただでさえ目立つあざやかな黄色のユニフォームが、より一層目立ちました。ボール支配率は6割以上あったかもしれません。正直なところ山形の選手で知っているのは財前宣之だけだったのですが、彼も左サイドで存在感を示していました。
 しかしセレッソの守備はなかなか破綻しません。攻められながらもヒヤッとする場面が見あたらないのです。攻撃の選手たちも率先してプレスをかけ、とても第18節でくだらない試合をしたチームだとは思えません。山形が流れを握ったまま前半は終了しました。

 後半も山形ペースは変わりませんでしたが、レヴィ・クルピ監督が苔口卓也に替えて森島康仁を投入したせいか、すこしセレッソの攻めあがる回数が増えた気がしました。
 そしてまず右サイドの古橋達弥の速いクロスを、森島が頭にあてますが、これは左側にはずれます。しかしすぐ柳沢将之が古橋とほぼ同じ位置から同じようなクロスを送り、こんどは森島がゴールマウス左に入れ、先取点を獲得しました。
Before_shimizus_good_save  その後もどちらかといえば山形のペースで進みましたが、前半の積極的なプレスの影響で疲れてきたせいか、スピードが落ちてきたようです。セレッソの守備も、一度GK吉田宗弘の飛び出しで、ゴールががら空きになるシーンもありましたが、危険なシーンはそれ1度きりでゲームは終了しました。

 ゲームの感想は「やればできるじゃん」。守備重視だった都並敏史監督のときがあのていたらくだったのですが、攻撃重視のはずのレヴィ・クルピ監督になって、キャンプ後3連勝3完封。試合のなかった第19節を利用してのキャンプは、絶大な効果があったようです。思えば都並前監督の不運のひとつは、試合のなかった節が第1節だったこと。チームを建てなおそうにも、J2の過密日程では困難だったでしょう。ベルマーレ戦の記事で、来年の昇格をあきらめろと書きましたが、前言撤回する必要があるかもしれません。

 とにかく連敗中だった山形の調子がよかったこともあり、J1レベルの非常におもしろいゲームでした。観客数も14,623人と、J1レベルでした。

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2007年6月14日 (木)

『Sports Graphic Number』680号

表紙:スーパーアグリF1チーム
特集:スーパーアグリ主義。

 F1第6戦カナダグランプリ決勝は、大クラッシュしたロバート・クビサ(BMW・ザウバー)をはじめ、22台中10台がチェッカーを受けられない中、新人のルイス・ハミルトン(マクラーレン・メルセデス)がポール・トゥ・フィニッシュを飾り初優勝。スーパーアグリF1の佐藤琢磨は最後の3週でラルフ・シューマッハー(トヨタ・レーシング)、昨年のチャンピオン、フェルナンド・アロンソ(マクラーレン・メルセデス)を抜き6位入賞を飾りました。

 そのスーパー・アグリの特集が、今号には掲載されています。図らずも取材を行ったのが、佐藤が入賞してチーム初ポイントを稼いだ、第4戦スペイングランプリの前後だったのは、きっと嬉しい誤算だったでしょう。
 内容は鈴木阿久里代表や佐藤、アンソニー・デビットソンのほか、チームスタッフを採りあげています。スペインでの入賞の2週間前から1週間、鈴木阿久里代表が腸閉塞で入院していたことは、記事で初めて知りました。
 その他今年のF1のトップ4、ハミルトン、アロンソ、キミ・ライコネン、フェリペ・マッサを採りあげ、今年のF1サーカスの展望を占っています。

 特集以外で注目は2編、ナンバーノンフィクションで高川武将が書いた「サイレントK」と、佐藤祥子の「栃東大裕」です。
 「サイレントK」とは中日ドラゴンズの投手、石井裕也のことで、彼が生まれたときからの難聴で、いかにして健常者にはない苦労を重ね、プロ野球の投手になったか、現状はどうなのかが書かれています。
 引退した大関、栃東については、小兵力士がいかにけがを克服し、研究を重ねて日々土俵に上がったかがよくわかりました。

今号の名文
◦ー聞こえるほうが良かったとは思わない?>「思わないです。聞こえないほうがよかった」>ーそれは、どうして?>「頑張れるから」>ー何のために、頑張るの?>石井は少し考えてから、毅然と言った。>「親のためです。今でもメールをくれて、小さいときからずっと支えてくれた。好きな野球をやらせてくれて、勇気をもたせてくれたから……」
 石井裕也 文:高川武将

今号の名言
◦「僕はいつも、全部好きなようにやってやっていいって言ってるからね。ぼくがあなたたちを選んで、あなたたちとやっていくって決めたんだから、任せるよって」
 鈴木阿久里 文:今宮雅子
◦「2004年には本当に優勝が見えて走ってたけど、ベストを尽くす気持ちはあの時と同じ。来るべき時が来て、しっかりと環境が整った時には頂点を狙いたい。その時に、自分の中で1カ所でも落ち度がないように準備していたい」
 佐藤琢磨 文:今宮雅子
◦「今シーズン、彼らが再びポイントすることはもうないだろうからね。だって、想像してごらんよ、前年のクルマを進化させただけのスーパーアグリに、完全なる新車で戦っているわれわれが、もうこれ以上、負けることは許されないんだから!!」
 スペイングランプリを終えて パット・シモンズ(ルノー エンジニアリング・エグゼクティブディレクター)文:尾張正博
◦「マクラーレンとしての理想は、アロンソがタイトルを獲得して、ルイスがマクラーレンの次代を担うドライバーに成長してくれることだ」
 マーティン・ウィットマシュー(マクラーレン マネージング・ディレクター)文:赤井邦彦
◦「土俵に上がる前から勝負は始まってるんですよ。相手の心理が顔色を見ると分かる。(中略)ただ漫然と仕切って、塩撒いてるわけじゃない」
 栃東大裕 文:佐藤祥子

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2007年6月 7日 (木)

『Sports Graphic Number』679号

表紙:イビチャ・オシム
特集:日本代表の論点 オシムに問う。

 キリンカップサッカーで、日本はモンテネグロに勝ち、コロンビアに引き分けましたが、この両試合でイビチャ・オシム日本代表監督は、欧州で活躍する中村俊輔(セルティックFC)高原直泰(アイントラハト・フランクフルト)中田浩二(FCバーゼル)稲本潤一(アイントラハト・フランクフルト)を招集起用しました。この号が出たのはそれ以前ですが、この特集では小野伸二(浦和レッドダイヤモンズ)松井大輔(ル・マンUC)久保竜彦(横浜FC)らを取りあげて、代表にだれを招集すべきか、おのおのが代表にどんな気持ちを持っているのかを記しています。
 「蹴球記者大アンケート メディアは代表をこう見ている。」では新聞社をはじめとする活字メディアの記者が、オシムの代表を採点しています。多くの記者が70点以上をつけ、低い点をつけている記者もよく文を読んでみると、オシムを全面否定しているわけではないようです。「最も印象的なオシムの言葉」の問いに多くあげられていたのが、昨年8月の「私は新しい井戸を掘らないとは言っていない。古い井戸でない選手も試してみると言った。だから自分の発言に縛られるのは嫌いだ」でしたが、この発言を否定的にとらえる記者と、肯定的にとらえる記者がいたのは興味深かったです。
 そしてなんといっても嬉しかったのが、オシムを市原に呼んだ男、祖母井秀隆を採りあげたことです(文:木村元彦)。現職のグルノーブルGMのことから始まり、オシムとの交流についていろいろ触れており、よくぞ取材してくれたと感激しながら読みました。
 特集記事以外で目についたのが、巻末のSCORE CARDに載っていた別府史之(ディスカバリー・チャンネル)の記事でした(文:森高多美子)。ツール・ド・ロマンディ第3ステージでの2位、という内容よりも、自転車ロードレースが久しぶりにNumberで採りあげられたことに驚きを感じました。もちろん別府の活躍がすばらしかったのは言うまでもありませんが、CS放送などのおかげで自転車の記事が採用されやすくなった、とも言えるように思います。

今号の名文
◦ーオシム監督から、帰ってこいとは言われないですか。お前も入れって言わないですか。>「いえいえ、逆にアジアカップで負けたら俺はグルノーブルに行くからって言うたんです(笑)」
 祖母井秀隆に対するイビチャ・オシムの回答 文:木村元彦

今号の名言
◦「サッカーを知ってくると色々と見えてくるし、小野はもともと見える人間だから、合わせることができちゃう。でもチームに合わせることばかりを考えて自分の技量の3分の1しか出せなかったら、それはいいことではないですよね」
 風間八宏 文:戸塚啓

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2007年6月 6日 (水)

ぴたポン!虐待される

 昨年同様、今年も6月からぴたポン!の新ポスターが貼りだされました。背景に花火が描かれたものが2種です。さっそく会社帰りにルミックスを携え、撮影しようとしたのですが…
Pspt_3
鶴橋駅

 
  

Pspa_2
A駅

 

 

Pspb_1
B駅

 

 

Pspc2_1  
C駅

 

 
なぜガムテープで貼るんだ!? ぴたポン!がかわいそうだろう!

 するとC駅のべつの場所に、画鋲で掲示されたポスターがありました。

Pspc1_2



 

 

なんか画鋲、多すぎませんか!?

結論:大阪市交通局の職員は、ぴたポン!の人気をたいそう妬んでいるに違いない。

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2007年6月 4日 (月)

ベルギー王立美術館展

Royal_museum_of_fine_arts_of_belgium_1  先週、国立国際美術館に行ってきました。行ったのは平日でしたが、去年のプーシキン美術館展と違ったのは、行列せずに入館できたことです。やはり印象派の絵がないと、観覧客が集まりにくいのでしょうか。

 エスカレータを降りて地下3階へ。真っ先に待ちかまえていたのがピーテル・ブリューゲル[父](?)の「イカロスの墜落」でした。
Royal_museum_of_fine_arts_of_belgium_2いきなりメインディッシュの登場です。 かつて小生は現地の国立古典美術館でこの絵を見たことがあるのですが、まさか日本で見られる機会があろうとは思ってもみませんでした。現地では薄暗いブリューゲル家のコーナーに展示してあった記憶があるのですが、こちらでは明るい場所に展示されています。近景に農夫、遠景に街並みが描かれ、その間の海に浮かぶ大きな帆船の手前に、ろうの翼を太陽に溶かされ海に落ちたイカロスの両足だけを小さく描くことで、よく知られたできごとも庶民にはとるにたらないことである、というメッセージが込められているように思えます。
 ブリューゲルといえば、同美術館収蔵の「ベツレヘムの戸籍調査」のように多くの人がいていろんなことをしている絵が多いのですが、この絵はちょっと印象が異なるように感じました。

 続いてルーベンスやヴァン・ダイクによる大画面の肖像画や、果物や狩りの獲物を描いた静物画が続きます。
 日本でいう明治以降の作品では、写実的に青空と湖畔の夜景を同時に描いたルネ・マグリッタ「湖畔の帝国」、夜の駅の光景で、右下に描かれた白い服の少女が心に残るポール・デルヴォー「夜汽車」、あたたかい光が差す居間で、兄弟らしき少年と少女がカードゲームをしているアンリ・ド・プラーケレール「トランプ遊び」などが印象に残っています。
 その中で今回の発見はエミール・クラウスでした。この展覧会では「陽光の降り注ぐ小道」「太陽と雨のウォータールー橋、3月」の2面が掲げられていますが、印象派の影響をうけた「陽光派」の作家らしく、どちらもモネやシスレーに似たタッチで描かれています。「陽光の〜」に描かれた先頭を歩く牛の頭が、周りの情景から浮き出て見えるのは、なぜなのでしょうか?

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